2019年の談話室

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新しい時代がやってくる
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昨年度は災害の多い年でした。
  本年が穏やかな一年となりますよう、お祈りいたします。

今年は猪年。
最近のイノシシやシカなどの野生動物の活動状況には問題も多く、難問山積といった状況。
年末の報道には国立公園内での狩猟も考慮する必要があるとの内容であった。
種の保護と生態系の保全の難しさを実感する昨今である。

ところで、岡山県和気町の和気清麻呂を氏神とする和気神社がある。
この神社の狛犬はイノシシであり、猪犬ということになる。
宮崎駿監督の『もののけ姫』に巨猪が出てくるが、イメージは重なっている。

さて、私事ではあるが、区切りの年である。
岡山理科大学に就職したのは1972年の春。
以来47年にわたり、勤務させていただきました。
ほぼ半世紀ということになります。

教員生活の前半は、一般教養と共に教職課程の専門科目である生物学や
生物学実験を担当しました。
後半は生物地球システム学科、現在は生物地球学科。
専門教育に携わりました。
総合情報学部の生物地球システム学科を立ち上げることができたのは
在職中の大きな、そして楽しい仕事の1つでした。

その後、大学経営に携わることが増え8年間の長きに渡って学長を拝命することとなりました。
全力で駆け抜けたといった感がある年月でした。
それまでとはまったく違った人間関係の中で多くの方々のご指導・ご鞭撻を得ることができ
充実した日々を遅らせていたきました。
関係各位に深く感謝いたします。

学長を定年で退職してからの3年間は特担教授として研究室を維持させていただきました。
昨年は「研究に没頭することができました!」と書きたいところですが
研究室からの撤退作業に終われる中、講義やら委員会や講演なども結構多く
精神的には片付けに追われた一年でした。
今年も4月になるまでは、引越しなどで大忙しの数ヶ月になりそうです。

講義に関しては、今までの専門科目に加え、一般教育の「身近な生物学」も担当しました。
一般教育の科目は30年ぶりでしょうか、懐かしさを感じつつでしたが
毎回の小テストなど、学生との係わり度の深い内容にしたつもりで
レポートの採点やホームページの手入れなどで講義時間の3倍以上の時間が必要で大変でした。



今年の植生学会は栃木での開催。
日光戦場ヶ原は40年近く前に全域を歩き回った懐かしい湿原で
大会終了後に独自エクスカーションとなりました。

30年前には自然保護協会に関係した調査で、保全に関して幾つかの提案を行ったが
その1つは、男体山を背にして記念写真が撮れる場所を作ることであった。
当時、周回する観察道からは男体山を背にしてクラス全員の集合写真を撮影できる場所が無く
特に学校行事では残念なことであった。
今回歩いてみると、絶好のポイントで張り出しのプラットホームが作られており
多くの生徒さんたちがポーズをとっていた。

もう1つは、立ち入り禁止の札を立てるのではなく
適当な場所に湿原内部の様子がわかるようなルートを設定すべきであるというものであった。
湿原の周辺を歩く観察道では、湿原の様子が垣間見えるものの、十分には見えない。
このような状況が20分以上続くと精神的に耐えられなくなって湿原に立ち入ってしまう。
一端だれかが立ち入ると踏み跡ができ、これに続く人が出て泥沼化してしまう。
このような場所に適切なルートを設定すると
満足して納得し、湿原への立ち入りが大幅に減少し、湿原を保護することができる。
これらの提言が実施されており、大変うれしいことでした。

戦場ヶ原を訪れたのは10月22日。
秋一色の景色であり、ズミの赤い果実が彩を添えていた。
ズミの開花、ホザキシモツケの開花を見たことがない。
調査の適期が夏から秋にかけてであるためである。

何十日も訪れているのも係わらず
華厳の滝も見てないし、男体山にも登っていない。
四月からそのような時間が取れるであろうか・・・・・?

新しい元号になりますが、私の人生にも新しい時代がやってきます。

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