ヤマハッカ Rabdosia inflexa (シソ科 ヤマハッカ属
 ヤマハッカは北海道から九州、朝鮮・中国に分布する多年草。暖温帯から冷温帯の里山の谷筋や林縁、里地周辺の草原、山地草原などに広く生育する。8月から10月にかけて青紫色の花を咲かせる。長く伸びた花序のそれぞれの場所にツボミと花殻があり、どの部分にも開花している花があるので長い期間、美しい花を見ることができる。顎はほぼ等しい5歯がある。花冠を正面から見ると4裂しており、周辺に比べて濃い青紫色の斑点がアクセントになっている。
 ヤマハッカの花と例えばクルマバナの花を見比べると、ヤマハッカ属の花は上下が逆転していることに気づく。多くのシソ科植物の花では、花筒の先端は5裂するが、そのうちの1つが上側に位置し、そこに雄しべや雌しべが守られるようにくっついている。ヤマハッカでは天地の関係が逆になっており、上側に4裂、下側に1つとなっている。したがって、雄しべや雌しべの下側に位置している。雨が降ると花粉が濡れてしまわないか心配であるが、降雨時には反り返った上唇の部分に露がたまって花が垂れ下がるので、濡れる心配はなさそうである。
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