ヒガンバナ  Lycoris radiata Herb.  (ヒガンバナ科 ヒガンバナ属
 ヒガンバナは曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれる多年草。毎年、ちょうど秋のお彼岸(秋分の日)頃に赤色の花を咲かせるので、印象に残る花です。毎年花は咲かせるが、種子は稔らない。稔らないのは3倍体であるからで、中国には2倍体で種子が稔るヒガンバナがあることから、中国原産の植物であり、古い時代に日本に持ち込まれた史前帰化植物の1つであるとされている。

 地下にはチューリップに似た球根があり、球根を増やして増殖する。本来ならば、球根の幅しか分布を拡大できないはずだが、農作業や洪水などによって球根が移動し、耕作地の畦を中心に、道路の法面や河原などに点々と生育が見られる。しかし、花好きの人間が移動させる距離が最も重要だろう。土砂による埋没には大変強く、10cm位の土壌が新たに被さっても、簡単に球根を上方に移動させてしまう。このような能力が、河原での繁茂に結びついているのであろう。モグラ除けにあぜ道に植えるとの話もある。

 ヒガンバナの花は花茎の上に通常6個の花が咲く。花弁はリボン状で絡み合っており、雄しべや雌しべも長くて構造がわかりにくい。1つの花は、花弁(花被)は6枚で細長く、縮れている。雄しべは6本、雌しべは1本で、長く飛び出ている。
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