ウチワゴケ Crepidomanes minutum (コケシノブ科 アオホラゴケ属)



 ウチワゴケは全国に分布し、関東地方西部以西、琉球、小笠原に普通な常緑性のシダ植物。日当たりの悪い谷筋などで、岩上や樹幹上に着生し、細い根茎が長く横走してマット状となる。葉は単葉で葉身はうちわ型、長さ7から1.5ミリと小さいく、胞子嚢群は葉縁や脈端に付く。右下の画像は、上の画像のものよりも乾いた場所で撮影したもので、葉を閉じた状態にあることが解る(かな?)。これは枯れているのではなく、葉を閉じることで葉の表面積を減らし、植物体内の水分の蒸発を抑制していると思われる。この様な方法で乾燥した時期をやり過ごしている姿は、コケシノブ科の他の種のほか、コケ植物などで普通に観察される。自身の体内に十分な貯水タンクを持たない小型の着生植物達にとっては、このやり方が、乾燥を乗り切る最良の方法なのかもしれない。
岩に着生するウチワゴケ

ウチワゴケ乾燥して葉の縮んだ状態

(画像・文章:森定 伸)


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